2012年03月29日|房国の『興味津々旅に出よう』
今月も何かと慌ただしい日々でした。
前半には東京から大切なお客様が12人もいらっしゃいましたし、
後半には坂本龍一さんにもお会いしました。
今まではどちらかというと、
隣の旧加子母村が何かにつけて注目を浴びてきたように思いましたが、
最近では「東白川に」と言って
来てくださるお客様、
気にかけてくれる方々が目に見えて増えてきました。
本当に感謝です。
来村された皆さんと色々と話すうち、
私も初めて気が付いた「この村の良いところ」がありました。
それは、「人」だったのです(月並みですか?)
例えば、東濃材というものがマテリアルとして他の産地よりも決定的に優位であるとは、私は思いません。
それでもこの地域の木材には価値があると思っています。
その理由は、
この地の木材は何世代にも渡って地元の人が手をかけてきたつくり上げてきたものであり、
その思いは受け継がれ、
その技はさらに磨かれ、
いま現在の山、木になっているからです。
この山は「人」がいなければ出来なかった山です。
ちなみにブランド材「東濃桧」は有名ですが、
これも戦後、二度挽きなど手間をかけることによって寸法精度を追求した結果、
市場に受け入れられた流通ブランド。
決して、たまたま山に生えていたものがブランドになったわけではないのです。
さらに「人」というと、
東白川村は全国でも珍しく、
森林組合と民間素材業社、民間製材業社が仲がいいのです(笑)
何かあるといつも声を掛け合ってますし、
よく一緒に飲んだりしています。
東白川には大きな会社がない分、
このような付き合いが出来るのかもしれません。
何もないと思っていたこの村には、
真似しようにも一番真似のできない良いところがあったんだなと気づかされた、
この一ヶ月でした。
工場案内も板についてきたかな?
若い仲間たちが頑張っている東白川村森林組合の作業現場。